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大相撲と検察庁と村木さん。

ジャーナリストの江川紹子さんのお話を聴いてきました。
テーマは「人権と男女共同参画」でしたが、
講演の大部分は、大阪特捜部の問題でした。
江川さんは、内務省の諮問機関、
「検察の在り方検討会議」の委員の一人で、
いま毎週1回の会合を持って、
問題の再発防止を話し合っている真っ最中なのだそうです。

江川さんは、検察の問題点は、
大相撲問題と非常によく似ていると話していました。
相撲も検察も、自分たちの世界は特殊なんだと思い、
ある程度のルール逸脱は許されるんだと思っている。
一旦、不祥事が起きると、
「そんなことはありえない」と真っ向から否定し、
事実を調べようともしない。
調べないから自浄作用もなく、また不祥事が起きる。
フロッピーの改ざんなり、携帯メールなり、
言い逃れのできない物証が出てしまってから、
「あってはならないことが起きた!」と、
初めて知ったかのように調査を始める。
しかし、身内が身内を調査するから、膿は出切らない。
不祥事を起こした個人の問題にして幕引きを行い、
組織の体制や枠組みを守ろうとするから、また同じような事件が起きる。
その繰り返しで、検察の信用も失墜している…。

前田(元)検事が、一人で供述書の捏造をしたり、
証拠の偽造をしていたわけはないのに、
「検察の在り方検討会議」の事務局でさえも、
検事たち組織側の人間なので、
身内と組織をかばい、真相究明はおろか、
現場の聞き取り調査すらさせてもらえない状況だそうです。
その密室性や閉鎖性が変わらない限り、
検察は改革できないのではないかと話していました。

最後に、村木厚子さんの例から、
人権侵害にあったときの、気持ちの持ち方を教えていただきました。
いつどんな災難が降りかかってくるかわからないので、
ちょっと長くなりますが、書いておきます。

村木さんは、身に覚えのない逮捕という極限状況にあっても、
自分を見る客観的な視点を持ち、
実現可能なささやかな目標設定をして、自分の心を守ったのだそうです。
逮捕後すぐに、「取り調べ室は検事たちの土俵だから、
どんなにがんばっても、無実を理解してはもらえないし、
わたしは勝てないんだ」と、自分が置かれた状況を理解した村木さんは、
「どうがんばっても勝てないなら、説き伏せるのはもうやめよう。
現実的な目標として、やってもいないことが書かれた供述書に、
絶対サインしないこと。それだけを目標にしよう」と決めたのだそうです。
「何があってもサインしない」を目標にした後の村木さんは、
一枚の調書も取らせなかったそうです。
次の目標は、「拘留中、体を壊さないように健康を保つこと」。
くよくよせずに、健やかに毎日を過ごすことを決め、
その次の目標は、「ここでできる、やりたいことをやろう」だったそうです。
普段忙しくて、なかなか読めなかった本を何百冊と読み、
ラジオで野球中継を聞くうちに阪神ファンになり、
福山雅治のファンにもなり、つらい状況の中でも、
楽しむことを続けたそうです。
家族に「選手名鑑」を差し入れしてもらい、
好みの顔の選手を応援していたというのですから、
女性らしい応援の仕方ですネ。
村木さんには、優秀な弁護団がついたという幸運もあったけれど、
状況を楽しむポジティブさ、村木さんのパーソナリティが、
彼女を救ったのではないかと、江川さんは伝えてくれました。

何かつらいことが起きたとき、
この話を忘れないようにしようと思いました。

今日は、市の女性人材バンク登録者限定の研修イベントだったので、
参加者は100人弱。
すごくいいお話だったのにとても残念。
せっかく税金を使うんだから、
希望者全員に聴かせてあげればいいのにネ。
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ドラマ「私は屈しない」見た?

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昨夜、村木厚子さん(元厚生局長)の事件をモデルにしたドラマ、
「私は屈しない~特捜検察と戦った女性官僚と家族の465日」
を見たんです。

田中美佐子さんが主人公役。
過酷な取調べにも屈せず、
あくまで無実を主張できたその影には、
家族の大きな支えがあったことを、
このドラマで初めて知りました。
いや、家族の支えがなければ、
とっくに屈したんじゃないかしら…と思いました。

ドラマでは、特捜部の異常な取調べの様子が、
克明に描かれていました。
まず、検察の書いた「事件のシナリオ」があって、
それに沿った供述を無理やりに引き出そうとする。
どうしても引き出せないときは、
微妙にニュアンスの違う供述書を作文して署名しろと迫る。

「そんなことでは保釈にならないぞ」
「どうせ、執行猶予がつく案件だ」
「やったのは、おまえしかいないんだよ」
「認めれば出られるぞ」
「部下はすべて認めたんだよ」
「全員の証言を集めれば、おまえはクロなんだ」
と、脅しすかしが続く中で、
無実を主張し続けることは、
なんと難しいことでしょうか。
見ていて、ぞーっとしてしまいました。


先週の週刊金曜日に載った「国策捜査」も読みました。
中司さんや小堀さんが受けた過酷な取調べは、
あってはならないことだと思います。
これでは、戦前の特高警察と変わりません。

全面可視化、今すぐ必要だと思います。
これはもう絶対に。

署名のお願いはこちら。
http://nakatsukashiennokai.web.fc2.com/

署名のお願い。

土曜日に、福島市で、
興味深いイベントが行われました。
佐藤栄佐久さん(福島県の前知事)と、
マリールイズさん(ルワンダの教育を考える会)の対談です。
雪道を走るのはこわかったけれど、
聴きに行って本当によかったです。

お二人の共通点は、
(冤罪事件による失脚や、ルワンダ内戦による難民化という)
理不尽な運命に巻き込まれながらも、
誇りを持って活動していらっしゃること。
そしてお二人は、
自分たちのような理不尽な出来事が、
誰にも起こらないように、
事実を知ること、すべてに関心を持つこと、
そして、NOをいうことが大事と話されていました。

そこで紹介されたのが、
パストール・マーチン・ニーメラー(ドイツの牧師さん)の詩。

////////////////////////////////////////////////////

ナチが共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は共産主義者ではなかったから。

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
私は社会民主主義ではなかったから。

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は労働組合員ではなかったから。

彼らがユダヤ人たちを連れて行ったとき、私は声をあげなかった
私はユダヤ人などではなかったから。

そして、彼らが私を攻撃したとき、
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった。

////////////////////////////////////////////////////

「ナチスによる迫害ターゲットが、
徐々に拡大していく様子に、恐怖を感じつつも、
『自分には関係ない…』と見て見ぬふりをしていたら、
自分が、いざその迫害ターゲットとなったとき、
声を上げることができる人は、誰もいなくなっていました」
という内容の詩です。
社会の中の「おかしな出来事」に、
無関心ではいけないと訴えています。



■■■さてそこで、署名のお願いです■■■

大阪枚方市の前市長、中司宏さんが、
大阪地検特捜部事件の調査、取り調べの全面可視化、
枚方事件の十分な審理等を求める署名活動を始めています。
どうぞ、ご協力ください。
http://nakatsukashiennokai.web.fc2.com/

「自分には関係ない…」と思って見て見ぬふりをしていると、
いざ、何か事件に巻き込まれたとき、
あのとき、署名していれば~と思うかもしれませんネ(^-^)

【この日記は転載歓迎といたします】

Appendix

プロフィール

やいちゃん

Author:やいちゃん
福島県郡山市在住のフリーライター人見やよいと申します。「平和・環境・市民運動・脱原発」系の記事を書いています。立ち位置は、右でも左でもなく、ド真ん中王道だと思っています。こおりやま「楽笑村」 代表、原発いらない福島の女たち WEB担当、福島原発告訴団、フクシマ・アクション・プロジェクトなどで活動中。

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